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今夜の番組チェック

《2008年5月》

5月11日夜、約一月ぶりにインドネシアの地を踏みました。

今回は領事館でパスポート更新の手続きをするため3日ほどバリに滞在しました。バリはそこそこに賑わっていましたが、ホテルの隣の部屋に泊まっていた日本人サーファーに「ロンボクってバリのどこにあるんですか?」と聞かれ、これでは日本にいる普通の日本人がロンボク島を知らないのも無理はないと思いました。

今回の帰国でもダンスとトークによるロンボク紹介活動をあちこちで展開し(ライブハウスでの飛び入り出演までありました!)、好評を得ました。
「はじめて聞く地名だったけど、話を聞いて踊りをみているうちに行ってみたくなった」と言ってくださる人が多く、夏の宿泊予約も何件か入りました。また、以前のバンガローのお客様が何人か遠路はるばる足を運んでくださり、ありがたいことです。次回の帰国時には東京都小平市のギャラリーのほか、伊豆大島での企画、埼玉の老人ホーム慰問などを予定しています。

バリに滞在中、以前の帆石亭のお客様で今は日本の旅行会社のバリ支社に勤めているYさんと会食し、興味深い話を聞きました。
最近の日本の若者は旅をしなくなった、ということ。若い客層をいかに旅行に連れ出すかが国内外を問わず全旅行業界の目下の重要課題なのだそうです。それでなるほどと合点が行きました。帆石亭でも数年前まではよくきていた若い人が近頃めっきり減っている理由が。私は単純にフリーターが正社員になって旅に出られなくなったのかと思っていましたが、「そんなはずはないですよ」とYさんに笑われてしまいました。

主な原因は、今の若者はコンピューターの仮想世界にどっぷりと浸ってしまっているので敢えて旅に出る必要を感じないということらしいのです。たしかに、半年ほど前テレビで「セカンドライフ」というゲームに夢中になっている人たちを特集していましたが、家にいながらにして世界中どころか宇宙まで瞬時に行くことができ、そこで様々な体験ができるのですから、重い荷物を持って汗水たらして時にはトラブルに巻き込まれながら移動する現実の世界の旅は魅力がないと言えないこともないでしょう。
お世辞にもきれいとはいえない狭いアパートの部屋でコンビに弁当を食べながらパソコンの画面に食い入るように見入り、仮想世界の中ではゴージャスなバーでビールを美味しそうに飲み干していた一人暮らしと見受けられる男性の姿に背筋が寒くなったのは私が古い人間だからでしょうか。その男性は40代でしたが、仮想世界にはまっているのはなにも若い人だけではないようです。

現に、以前まだインターネットが今ほど普及していなかった頃ですが、職場の私より四つ五つ若いだけの男性が「パソコンがあれば家にいて何でもできる、たとえば調べたいことがあっても図書館に行く必要なんてないから時間もお金も無駄にならない」という発言をし、私はそれには同意しかねたことを覚えています。
図書館に行けば、その途中で知り合いにあって話がはずむかもしれないし、きれいな花が咲いていたり新しい店ができていることに気づくかもしれないし、図書館で本を探しているうちに手にとった本のとなりにもっと読みたくなる別の本があるかも知れないし、といろんな新しい出会いやわくわくした出来事が経験できるのに。
旅も同じことではないでしょうか。現実の旅では思うようにならないことが次々と起こって楽しいことばかりではありませんが、昔から若者はそうやって自分を磨き人生を学んでいったものです。

インターネットというものは車の普及と並んで、ひょっとしたらそれ以上に社会を変えてしまうもののようです。
車といえば、今の若い人たちはそれほど自分の車を持ちたがらないようですし、海外旅行離れにしても、子供のときは家族旅行で、中学高校では修学旅行で既に何度か国外に出ているのであまり新鮮味がないことも原因のひとつのようです。
車を持つことと海外旅行がともに一種のステイタスだった時代はもうはるかかなたに去ってしまいました。


*今回の帰国で一番うれしかったのは念願のQ-sai合宿に参加できたことです。正式名は「楽器挫折者救済合宿」というもので、はじめて手にした楽器、昔やっていて投げ出してしまった楽器をたった3日間でプロのレベルで演奏させてしまうという夢のような合宿です。(楽器挫折者救済アットマークサイト:www.q-sai.net)
 私は日本にいる間いつも市立図書館でテーマを決めて本を借り読んでいますが、2年前に「音楽」というテーマで7冊ほどの本を読んだ際一番感銘を受けたのが、きりばやしひろき氏の著作で、その中でこの合宿のことを知っていつか参加してみたいと思っていました。昨年の帰国時に申し込んだ時は人数が集まらずお流れとなりましたが、今回は5月の連休中ということもあって参加者15名の盛況でした。きりばやしさんほかスタッフの人柄と熱心な指導には感動しました。機会があったらまた参加したいと思います。


*こちらでも「振り込め詐欺」が横行。5月某日、帆石亭に翌日夕方にチェックイン希望ということで5部屋用意してほしいという電話が入りました。5日滞在するというのでかなりの金額になります。そこで銀行振り込みにしたいので口座番号を教えろとのこと。これは怪しいと思った私はすぐにイミスの携帯の番号を教え直接交渉してもらうことにしました。あんまりしつこく口座番号を聞くのでイミスはお金の入っていない方のを教えてやったとか。翌日、もちろん客は来ないし、こちらから電話してみると相手の番号はもう使われていませんでした。この一月あまり、同じような電話が観光地シンギギのホテルやレストランにかかってきているそうです。


*四川大地震は、バリにいてテレビも新聞も見ていなかった時に起こったので、知ったのはロンボクに戻ってからでした。それからはどの国のニュースにチャンネルを合わせても被災地での悲惨な映像ばかりで胸が痛みます。


Bungalow Batu Layar (帆石亭) 黒野

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